空間の余白から生まれる時間の余白~マティス 自由なフォルム@国立新美術館/2024.3.9
- suddengleam
- 2024年4月13日
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ニース郊外のヴァンスに建つロザリオ礼拝堂は、最晩年のマティスが切り紙絵を応用し、建築の室内装飾や司祭服をデザインした、マティス芸術の集大成。
本展の展示室内にこの礼拝堂を体感できる空間を再現されていた。
ロウソクの炎と香りの演出もあり、礼拝堂としての厳かな空気が漂いつつも、左壁の青・黄・緑のステンドグラスの柔らかいフォルムとそこから差し込む淡い光が緊張をほどいてくれる。
そこは信者でなかったとしても、人々がそれぞれの心の安らぎを求めて訪れる場所。
この空間の余白は日々の仕事に追われる中で時間の余白をも生み出し、人々の心はここで再生されていくのであろう。