自然が織りなす石灰岩の彫刻@四国カルスト/2024.3.15
- suddengleam
- 2024年4月13日
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『カルスト』という言葉のルーツは、スロベニア(オーストリアの南部に位置する国)とイタリアにまたがる地域、カルスト(ドイツ語でKarst)またはクラス(スロベニア語でKras)という地名に由来する。
この地域では中生代白亜紀から新生代第三紀初頭にかけて堆積した石灰岩が広範囲に分布し、溶食によって作られた地形が顕著だ。
このような地形にちなんで、同様の地形を指す言葉として『カルスト』がヨーロッパで普及し、世界中で広く認知されるようになった。
四国カルストは、山口県の秋吉台、福岡県の平尾台とともに日本三大カルストの一つで、その中でも最も標高が高く、1,000mから1,500mに及ぶ。周囲360度には、石灰岩、芝生、青空の三つの色が織りなす見事な風景が広がる。遠くの山々と手前の石灰岩とのコントラストも、目を楽しませてくれる。
ここでは、日常生活での欲望や人為的な美意識からはほど遠い世界が広がっている。宇宙の中に位置する地球という空間、そして雨風によって削られた石灰岩の彫刻が物語る時間の流れを感じると、日常との向き合い方を再度見直そうという思いに駆られる。